オイケムでは、様々な研究機関及び企業とともに、木質バイオマス全画分を活用するグリーンイノベーションの構築に取り組んでおります。
「木質バイオマス」の一つとして樹木を構成する成分であるリグノセルロースがあります。このリグノセルロースは、セルロース、ヘミセルロース、リグニンという主要3構成分子が強固に結合した構造をしています。
これら3構成分子は、それぞれが化学品原料や機能性化学品へと利用され、利用価値の高い物質でありますが、各成分を分離する方法は、容易ではなく、分離物にダメージを与えずに抽出するには、極めて高い技術を要します。
このような中、オイケムでは、より環境低負荷な方法で抽出することにより、高純度のリグニンを精製する技術を確立しました。さらに、この高純度のリグニンを利用し、天然素材からなる環境にやさしい、美観性に優れた木工用塗料の開発に成功しました。
また、その他の成分であるセルロースは、ナノファイバー化の材料としてのみならず、より安価に提供可能な変性CNF(セルロースナノファイバー)化を目指し開発を進めております。また、未だ利用率1%未満と言われるヘミセルロースは糖化・発酵化技術の開発を進め、化粧品・健康食品・化学ポリマー等用途開発を広げております。
共同研究機関
地方独立行政法人 大阪産業技術研究所
大谷塗料 株式会社
マイクロバイオファクトリー株式会社